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2012年南米旅行 11日目(ついにペルーへ)

2012年3月、大学院の修士課程を卒業して、いよいよ社会に飛び立つという直前の最後の春休み、「最後のモラトリアムを満喫しよう」ということで選んだのが南米への旅でした。

私の人生でもっとも楽しかった旅の記録を、当時の興奮・感動がそのまま焼きついた、旅行中に執筆した文章をそのままに公開いたします。

楽しいことはもちろん、今となっては笑い話ともいえる失敗談まで包み隠さず書いています。

 

なお、当時の文章をそのまま公開する都合上、時制は2012年3月当時であり、かつ私も24歳と若かったため、若さが垣間見える場面は少なからずあろうかと思いますがご了承ください。

 

11日目。私の旅の経験の中でも一二を争う好きな都市、ラパスを離れ、ついにペルーに入ります。ウロス島なる、チチカカ湖に浮かぶちょっと変わった島を観光します。

 

***

2012年3月13日

 

「さらばラパス」

 

暫定的に一番好きな都市であるラパスに別れを告げ、国境を越えてペルー入りする1日。

ラパスの魅力は何と言ってもその街並みと、行き交う民族衣装の女性たち。

自分が今まさにこのアンデス地方を旅しているという旅情を、これ以上ない程に掻き立ててくれる、ボリビアの首都だ。

 

特に何か見所があるかというとそういうわけではないが、街歩きが好きな私からすれば“街そのものが観光名所”とでも言っておこうか。

そしてその街を見渡せる場所から撮影したのが以下の写真。

昼と夜、2回同じ場所に行って撮影した。

ミラドール・キリキリと呼ばれる、ラパス市内を360°見渡せる展望台のような場所だ。

South america trip 2012 11 01
▲昼Ver。丘陵地帯に広がる、アドベ(日干しレンガ)造りの家々が並ぶ光景がまさにラパス。

低地に高級住宅街がある反面、丘の上に並ぶ質素な掘っ立て小屋の家並みはボリビアの貧しさの象徴といわれる。

 

South america trip 2012 11 02
▲夜Ver。すり鉢状になっている街であることはこの写真からは分かりにくいが、丘陵地にあるだけあって、素晴らしい夜景が見渡せる。

これを撮影したのは昨日で、今日は先述の通り移動日。

朝6時に起きて準備をし、7時からの朝食…といきたかったが7時半からだと言われてしまう。

7時半にバスターミナル集合、8時発のバスに乗る身としてはこれ以上待つわけにもいかず、諦めてバスターミナルへ。

 

ホテルでチェックアウトを済ませ、会計をしようとすると、地球の歩き方には確かにカードが使えると書いてあったのだが、カードは使えないと言われ焦るw

同行者に貸してもらうことで何とか会計を済ませることが出来たが、今度は同行者2人にトラブル発生!

2人で160ボリだというので、2人がそれぞれ100ボリずつ出すと

 

「お釣りが無い。丁度払えないか?」

 

うwwwそwwwだwwwろwww

この国では確かにお釣りがスパッと渡される率が非常に低く、100ボリのような高額紙幣は文字通り紙屑同然で役に立たないことが多いw

5ボリ硬貨や10ボリ紙幣の方が実用面も含めた価値が高いのではないかとすら感じるw

 

だが、ホテルのような場で、それも複雑な額ではなく、20ボリ紙幣を2枚(=40ボリ)返せば良いだけのお釣りが返ってこないとは思いもよらなかったwww

結局、米ドルを使ってお釣りが返ってくるというハイパークダグダな展開となってしまった。

向こうが悪いので、多少こちらが優遇された額になった。当然であるw

 

ところで、ホテルから、バスターミナルへ向かうバスを捕まえるため大通りに出る途中にサンフランシスコ教会というラパスのランドマーク的な教会があるのだが、ここで貧民に対する炊き出し(と推察される)をしていたのが印象的だった。

South america trip 2012 11 03
▲教会の横で並ぶ人々(とボリビアンJK(何だそれ))。ここでもこの国の貧しさを目の当たりにすることになった。

そしてもう慣れてきたラパスのバスに乗り、バスターミナルへ。
バスターミナル内で朝食を調達し、バスに乗り込みいざ出発。

South america trip 2012 11 04
▲バス内から見たラパス郊外の様子。ラパス中心街に負けず劣らずの活気ある市場がみられた。

順調に進んでいき、バスはかの有名なチチカカ湖に到達する。
そして、ボリビアとペルーの国境へ到着し、バスを降りてスタンプを押してもらいつつ、徒歩で国境を移動。

South america trip 2012 11 05
▲何と国境の橋でも物を売る人々が!橋の右がボリビア、左がペルー。市場の活気は衰えることを知らない。

さらにバスに揺られること数時間、本日の目的地であり、ラパスからクスコへの中継地点ともいうべき都市、プーノに到着。
本日は半日ここで観光して、明日クスコへ向かう。

プーノに到着したら、まずは早速明日のバスの確保にかかる。
基本的に南米は公共交通機関が信用ならないので、予定通りに旅が進むとは限らないため、事前予約はしない方が得策である。
よってバスなり宿なりの確保は当日ないし直前になり、今回も例外なくその通り。

事前の計画では、インカ・エクスプレス社にて予約をする予定だったので、バスターミナル内でそのカウンターを探す…が無人w
やはり南米クオリティ…と呆れていたら、1人の男がやってきて、例によってスペイン語で理解困難な説明を始めた。

カウンターではなく横からやってきて、いきなりプーノからクスコは30USドルだと言い出す男。怪し過ぎる。
いろいろ話を聞いていると、まあ割と筋は通っているのだが、疑惑は払拭できない。
それこそ、彼がニセスタッフで、彼の言われるがまま30ドル支払ったものの予約は当然のようにされていないなどということがあってはひとたまりもない。
「身分証明書を提示して欲しい。」と依頼しても、笑って「持っていない。」という男。怪し過ぎるだろwwwww

結局そんな所で30ドルなどという大金を支払えるわけもなく、プーノ市内にあるインカ・エクスプレス社のオフィスへ行くことにした。
ここまで彼もついてきて、いろいろ話を進めてようやく彼が正真正銘、本物のスタッフであることが明らかとなったw
何故バスターミナルでカウンターではなく横から話し掛けてきたんだよwww

まぁ、途中でいろいろ名所に止まってくれるらしいし、ビュッフェ形式のペルー料理ランチも出るということで素晴らし過ぎる条件のため、余裕で30ドルを支払い、無事バスは確保。
続いて宿を探そうとすると、またもその男がスペイン語でこの宿がいいぞ、と勧めてきた。確かに安かったので行ってみることに。

分かり辛い宿だったが、お湯も出るしWifi使用可能らしいのでスペックは申し分ない。

がしかし!
実際にチェックイン前に部屋をチェックさせてもらったところ、お湯の出るはずの蛇口を捻っても、お湯どころか水すら出ないwwwww
酷過ぎると思って、このホテルに見切りをつけようとしたら、隣の部屋ならお湯が出るということで、実際お湯が出たのでOKした。

そして、またもあのインカ・エクスプレスの男が「ウロス島(チチカカ湖の島)ツアーがある、参加しないか!?」と仕掛けてくるw何故宿まで来たしwww

とはいえ、確かにガイドブックの相場より安いし、ウロス島はなかなかいい噂は聞いていたので、彼のスペイン語説明を理解するのに時間はかかったがOKした。
3時45分から約3時間のツアーだということだ。1人25ソル(=750円)。
ボート乗り場までのタクシー代やガイド代すべてひっくるめてその額らしいので、とにかく安い。

そしてウロス島へ向けて出発。

South america trip 2012 11 06
▲ウロス島へ向かう途中。ウロス島と切っても切り離せない関係にある、トトラと呼ばれる葦が登場するとともに、こんな湖の真ん中で家畜を放牧する男性の姿がw

ウロス島とトトラが何故切っても切り離せないかというと…

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▲島といってもちゃんとした陸地ではなく、このトトラで造られた浮島なのだ!
観光客を乗せたボートが近付くと、出迎えてくれる。

島はとにかくトトラ尽くし。家はもちろん、畑、火種、家畜のエサなんかにも使用されるそうだ。
そして、トトラで出来た島という関係上、隣人と関係が悪くなったらノコギリで島を切断し、文字通り村八分なんてことも出来るそうだ。逆に、島同士を杭などで合体させることもあるという。

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▲一通り島を見たら、今度は別の島へ移動する。そこで使われる交通手段は…そう、トトラ造りの船www徹底し過ぎwww

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▲トトラ造りの船は人力で動かすのか…ってスピード超遅いんだがwww動いているのかどうか、さっぱり分からないレベルw

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▲とここで、櫂を搭載したボートが助けに来た、と思ったら、なんとそのまま船に接触し、そのモーターの推進力でトトラ造りの船もろとも動き始めたではないかwwwしかも最初櫂で漕いでいた男性はその手を止めたwww趣の欠片も無いwww

どこまでもいい加減な南米クオリティをまざまざと見せつけられたところで、なかなか素晴らしいウロス島観光を終えてプーノへ帰還。

South america trip 2012 11 11
▲辺りはすっかり暗くなった。下半分だけ見ればモノクロかと見紛うような格好いい写真も撮影出来た。

 

今夜は久々に魚料理を頂いた。
トゥルチャと呼ばれる、チチカカ湖産のマスの料理。非常に美味しかった。魚だけでなく、一緒に出てきた野菜やワインも素晴らしいの一言。

P.S.
同行するお姉さんとは19日昼あたりにクスコで別れて再び1人旅の予定です。
これまでは頭の中で
クスコ

ナスカ(地上絵)

イカ(ブエノスアイレスの日本人宿で勧められたサンドボード)

リマ(適当に観光)

23日夜の便に乗って日本へ(日本到着は時差の関係もあって25日夜)

だったのだが、今日、ひとつの案が浮かんだ。

“もう1回ウユニ塩湖はどうよ!?”

そう、3月22日が新月ということを考えると、この帰り際に寄るというのは非常に条件が良いのだ。

18夜クスコ発ラパス行バス

19日16:30頃ラパス着

19日19:00ラパス発

20日朝ウユニ着、2泊3日で塩のホテル連泊(プラヤ・ブランカと、もう1つ塩湖の外の塩のホテルに1泊ずつのツアーがあった)

21日終日ウユニ塩湖

22日夕方ツアー終了、20時発のラパス行バス

23日朝ラパス到着

23日8:52ラパス発リマ行の飛行機にてリマへ

23日夜の便で日本へ

とすれば、2泊3日、新月のウユニ塩湖で天体観測を楽しめる。
しかし問題点は山積み。まずクスコ→ラパスのバスが、果たしてネットで調べた↑の時間通りに運行されているか。
そして、23日の朝ラパスに到着するバスが、何らかの原因で遅れたら即死するwwwww(一応、この前乗った時は7時前くらいには着いたので、その通りなら割と余裕)
しかし、南米でこれをやるのはかなりの賭けと言わざるを得ない。
でも…季節を問わずいつ見たっていいナスカの地上絵と、雨季の新月しか拝めない絶景。どちらが優先順位が上か?
ちょっと慎重に考えて決断します。

***

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