2012年3月、大学院の修士課程を卒業して、いよいよ社会に飛び立つという直前の最後の春休み、「最後のモラトリアムを満喫しよう」ということで選んだのが南米への旅でした。
私の人生でもっとも楽しかった旅の記録を、当時の興奮・感動がそのまま焼きついた、旅行中に執筆した文章をそのままに公開いたします。
楽しいことはもちろん、今となっては笑い話ともいえる失敗談まで包み隠さず書いています。
なお、当時の文章をそのまま公開する都合上、時制は2012年3月当時であり、かつ私も24歳と若かったため、若さが垣間見える場面は少なからずあろうかと思いますがご了承ください。
5日目。イグアスは続きます。書き出しが脈略ないのは、4日目の日記から続いているためです。
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2012年3月7日
「続・イグアス」(の後半)
そして翌日。
相変わらず今回の宿泊地のホステルは寝心地が最高。
エアコンが効いているのがでかい。
その上、無料でWifiも使えて朝食付き、スタッフも感じがいいとくれば泊まらない手はない。
ドミトリーで1泊1,400円程度とまあ割と高いものの、このスペックを考えれば大いに満足だ。
これ以上ケチっても仕方ないしなぁ。
今日はイグアスを去る日。
一昨日行けなかった「滝の下」ルートを歩く。
その名の通り、滝を下から眺める格好になるルートで、途中には滝にボートで突っ込むアトラクションなんかも用意されている。
▲もちろん実際にやってみた!このために水着とゴーグルまで持ってきたしw
▲アトラクションからの帰り道にあった、ビュースポット。ド迫力!!!これは凄かった。
というわけでこんなことしていたら時間になってしまったので、18時からのフライトに向け、イグアス国立公園を去る。
宿に戻り、空港へ行く手段をスタッフに尋ねると、ミニバス(30ペソ)、タクシー(交渉次第だが安くて120ペソ)という。
当然ミニバスで帰りたい。そう伝えると、親切にもミニバスを手配してくれた。
すぐに来るので、荷物を早くまとめて!というので大急ぎで荷造りw
2分後くらいに来て、他の乗客を何人かピックアップしつつ、空港へ。
そして空の便で、ブエノスアイレスへ帰還。
ブエノスアイレスではやり残したことがある。
第一に、レティーロ駅とその前の英国塔の見物。
後者はロンドンのビッグ・ベンと同じ音で毎時0分、30分を告げるらしく、それは是非とも直前にロンドンにいた身として聞いておきたかった。
第二に、閉じた姿の花のオブジェの観察。
詳細はイグアスに発つ前の日記を参照。
しかし外は真っ暗。
これがもし日本なら、何の迷いも無くバスなり何なりで見に行くのだが…ここはブエノスアイレスだ。
私の中では初日の来て早々、それも市内に着いて1時間以内に、さらに真昼間の超大通り沿いでケチャップ強盗に遭遇したイメージもあって、あの街は尋常ではなく治安の悪いイメージがある。
レティーロ駅はブエノスアイレスの中核をなす巨大な駅だし、花のオブジェも物凄い大通り沿いにある。しかし治安が悪いことで有名(笑)
バスでレティーロ駅まで行き、その目の前にある英国塔をササッと撮影、さらに1.5 km程歩いて花のオブジェをササッと撮り、帰ってくるというのが理想だった。
しかし夜のあの街に繰り出す勇気は出なかった。
というより勇気とかそういう問題ではないのだが…。
結局、今回はそれを諦めた。
夜のあの街に1人で繰り出すことなど、武勇伝の域を遥かに超えてただの馬鹿だ。不用心にも程がある。
私としては、ロンドンに行った直後に英国塔を拝めればさぞかしいいネタになるだろうと考えていたが、私がその話の聞き手だったとしたら、「夜のブエノスアイレスにそんなことしに行くとかただの馬鹿だろ。」と思うに違いない。
そんなわけでとにかく諦めました。しゃーないしゃーない。
不発に終わったイグアスでのミッションも含め、また南米に来てリベンジしようじゃないか。
旅は予定通りにはなかなかいかないもの。それが楽しさでもあり、もどかしさでもあるこの趣。
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