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登山家の聖地「涸沢カール」を完璧なタイミングで訪れてきた

感想

登山家の聖地と言われる涸沢カール、最ッッッッッ高だったぜ!!!

いやー雲一つない素晴らしい天気にも恵まれ、夜は最高の星空を楽しめたし、昼間も快適に動くことができた。

丁度ピークとなった高山地帯の紅葉、頻繁に来ているであろう方が「ここまで多くのテントがあるのは初めてだ」と呟いていたほどの色とりどりかつ大量のテント、これら2つの色彩にも囲まれることができた。

そしてそれが丁度、この2017/9/30~10/1の土日というタイミングできてくれた。

恐らく、毎年通ったとしてもこれ以上のコンディションに恵まれることは二度とないかもしれないというレベルの、すべてが完璧な最高の体験となった。

反面、まともな登山に行くのはわずかに2回目であり、そもそも単独で登山に行くのもテント泊登山をするのも初という圧倒的経験不足を露呈する局面も多々あり、反省点も非常に多かったのもまた事実。

素晴らしい思い出と、今後に活かすべき反省点をここにまとめてみよう。

プロローグ

2017年8月20日。

学生時代に所属していたサークル、天体研究会の合宿から帰宅して一息つ…こうとしたところ、帰宅してすぐに登山が趣味の同期からLINEが来た。

「昨日自分で小さいカサゴ3枚におろしたんだけど良かったら焼かない?」

彼は僕の隣の部屋に住んでおり、防音性が素晴らしい壁により隔てられているのだが、この寮は困ったことに水道の蛇口をひねった音だけは異常によく聞こえるw

帰宅後、僕は当然手を洗ったのだが、その時の音で僕の帰宅が彼にばれ、電気式ロースターを持っている僕にお声が掛かったというわけだw


▲そのロースター。登山がメインの記事でこんなことを言うのは何だが、3,000円ちょいの値段にして使い勝手は素晴らしく、コスパは抜群の買い物だった。

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▲カサゴではなく、実際はキジハタだったが、何はともあれ美味かった。

焼いている最中にこんな会話があった。

僕「○○(その同期)、行こうと思っている山ある?」

同期「涸沢カールとか行きたいかな。山の斜面にテントが並んでいる様子とかインスタ映えする感じだと思うw」

…!!!

僕の脳裏に、赤緑黄…等々、鮮やかなテントが立ち並ぶ光景がイメージとして浮かんできた。

すぐさま近くのパソコンを使い、ネットで検索してみると、まさにイメージ通りの写真が出てきた。

これは…!!!

今年の紅葉の時期にぜひ行こう。

この瞬間に決意した。

そして9月の下旬から毎日涸沢ヒュッテの公式サイトをチェックし続け、今週末頃に周辺の紅葉がピークとなるとともに、天気予報では長野県松本市の天気が土日ともに降水確率0~10%であることも確認。

機は熟した。

残念ながら、先述の同期は会社のサッカー部の練習があり同行不可だが、これは行くしかない。

登山の主な装備

Endurance(エンデュランス) カメラバッグ 2気室構造 ロールトップ リュックタイプ

(モンベル)mont-bell ストームクルーザージャケット Men’s SIRD シグナルレッド L

(モンベル)mont-bell ストームクルーザーパンツ Men’s

BK ブラック L

モンベル(mont-bell) ポール アルパイン カーボンポール アンチショック ネイビー 1140175×数量2

(シーダブリューエックス)CW-X スポーツタイツ ジェネレーターモデル レボリューションタイプ (ロング丈) 吸汗速乾 UVカット HZO659 BL L [メンズ]

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おそい

ローソンのお試し引換券を使って、ビールだのアイスだのといろいろ日付変更線付近でGETしに行った影響で、そもそも寝るのが遅かった出発前夜。

さらに普段はあまり夢を見ない僕が、「先述の天体研究会で、大都会に繰り出して合宿る」という明らかに矛盾した(=合宿は光害のない山奥でする)夢を見てしまい、しかもそれが今では消息不明の懐かしき同期やら、先輩後輩ら楽しいメンバーに囲まれていたもんだから、その夢が快適過ぎてつい寝過ごしてしまった。

3:55に目覚ましをセットしてあったものの、起床したのは2時間後…orz

ケチだから高速が大嫌いな僕も、流石にこれは高速を使うことが確定してしまいましたとさ。

上越IC~松本ICまで高速でブッ飛ばす。

そして松本ICで降りる前に、梓川SAでソースカツ丼をいただき、これから始まる登山に向けてエネルギーとガッツを注入。

9時頃、予定より大幅に遅れての上高地の玄関口ともいえる沢渡(さわんど)に到着。

この遅さが災いして、車を駐めるのに非常に時間を要してしまったが、そんなことを嘆いても仕方がない。

上高地はマイカー乗り入れ不可のため、沢渡からはバスで移動することになる。

駐車後はバスターミナルへ急ぎ、上高地バスターミナルへ移動した。

はやい

上高地バスターミナルから、いよいよ重いザックを背負っての登山が始まる。

とはいっても、全行程のうちはじめの2/3くらいの距離は、ほぼ平坦かつよく整備された道路を、登るというよりは歩くことになる。

この歩きの行程はもはや初心者向け過ぎて楽勝。

日頃から10 kmランニングを週2~3回やっている身としてはこんなところで出鼻を挫かれるはずもなく、すこぶる快調に進んでいった。

結局、行きの歩きの中で、誰かに抜かれるということはただの一度もなかった。

逆に、抜いた人の数は数知れず。

驚異的なスピードで移動する中で、だいぶお腹が減ってきてしまったため、途中の徳沢の「みちくさ食堂」にて昼食のカレーをいただいた。


▲染み渡るビールと、腹を満たしてくれるカレー。

その後も快調に進んでいき、とうとう本格的な登山の開始となる横尾へ到着。


▲横尾から登山道へ入る橋。ここから先は登山の装備が必要。

つらい

横尾ではトイレだけ済ませて即座に橋を渡り、登山道へ。


▲橋からの眺めもなかなかどうして綺麗である。

登山道へ入ってしばらくは、先ほどまでの道に毛が生えた程度の山道が続く。

だが、中盤以降はなかなかの勾配の登山道となる。

ここも相変わらず、前の人を抜きまくる異常なペースで進んでいたため体力の消耗は激しく、途中から「つらい」を連呼しゼェゼェ言いながら進むことになってしまったw

あまりに辛すぎて、途中で水を飲むとか、行動食のカロリーメイトを食べるくらいで、写真を撮るという発想が欠落してしまっていた。

何か、道中を紹介できる写真があればよかったのだが…。

とはいえ、辛かろうが何だろうが進めばゴールは見えてくる。

いよいよ、念願の涸沢カールに到着した。

目に飛び込んできたのはこんな景色だ。


▲ずいぶん日が陰ったように見えるが、これでも15時半頃。

しかしまぁ、何という光景だろうか…!!!

絵に描いたような色とりどりのテントがぎっしり!

これは、本当に来てよかった。

そしてこれから僕もこの絵の一部になる。

さむい

到着後、まずはテント設営許可(1泊1,000円)を得て、テントを張る場所を探す。

とりあえず、旅に出ると異常にトイレが近くなる性質を持つ僕のこと。

夜を見越してトイレが近い場所がいいということで、涸沢ヒュッテから比較的近めの場所を選択。

当然のことながら、設営に向いていそうな平坦な地形は既に他人に陣取りされてしまっているため、僕が張れたのはお世辞にも好条件とはいえない場所ではあるが、そんなことはもうどうでもいい。

日が陰っており、だんだんと寒くなってきた今、地面の状態がどうこう言っていられないのである。

場所を決めたらササッとグランドシートを張り、その辺の石を適当に重石にして、テントを設営。


▲このテントの初陣ということで、記念撮影。ブログのプロフィール用写真が欲しかったし、アーセナルの熱狂的サポーターの僕らしく、今回の登山は2011-2012シーズンモデルのロシツキーのユニフォームを着て、こうして撮ると決めていた。


▲記念写真の後は、涸沢ヒュッテの売店へ。おでんやらカレーやらを売っている。やはり時期が時期だけに、凄まじい混み具合だった。

屋根の下では仲間同士でワイワイと鍋を作っている人たちがいて羨ましかった。それを横目に、長蛇の列に並んで温かい食べ物を求める僕。


▲おでんで温まり、ビールで潤った。群馬県の富岡(付近)から来たという、見知らぬご年配の男性とお話ししながらの食事。
しかしこの寒い山で食べるおでんは格別という次元を超えている。これまで食べた中でダントツ最高の味がした。

食後、いよいよ本格的に辺りが暗くなってきた。

▲18時30分頃。峰からは星がのぞき、地上にはこれまた数々のテントが織りなす素晴らしい光景が広がっている。

寒さが一段と増してきたので、歯を磨いてテントに入り、真夜中の星空撮影に備える。

2017年9月30日は月齢9.9。半月以上の月であり、非常に明るく、明かりなしでも余裕で足元が見えるほど。

こんな状態では星空は望むべくもなく、とりあえず寝て月をやり過ごそうという寸法。

おNewのテントに入り、おNewのシュラフに潜り込む。

ゴロゴロの石の上そのままに寝ているような、新感覚アクティビティ(死)

潜った瞬間こそ、おお~シュラフって流石に温かいなぁ!!!と感動したのだが、今回の僕はインナーマットを持ってこないという致命的なミスをしてしまっていた。

ただでさえ、ゴロゴロの岩場との間にはグランドシートとテントのペラッペラの生地しかないところへ、体重で圧縮されて潰れるシュラフに丸まったところで空気の層はなく、断熱性はたかが知れていたのだ。

早速、標高2,300 mの高地の夜間の岩場が牙を剥き始める。

石と密着しているところから、シンシンと体が冷えていき、潜り込んでから30分としないうちに、即座に緊急帰宅し愛しの羽毛布団に包まれたい衝動に駆られることになってしまったw

寒い…。死ぬほど寒い。
この「死ぬほど」は断じて「非常に」「極めて」を意味するような用法ではなく、本当にこのまま寝たら死ぬんじゃないかという、生命の危機が差し迫ったかのような圧倒的な寒さ。

こんなん眠れるわけないだろうと思いながら、身をくねらせ、何とか石との接触面積を小さくして、快適に寝られる体勢を探る。
が、体勢を変えたところで高が知れているのだが、ここで究極奥義を使うことにした。
石のくぼんだところにザックやら、防水のカメラケースやらを配置して、マット代わりに使う荒業を思い付いた。
というより、こうでもしないと本当に眠れない。
結局、この秘策は何とか功を奏し、ある程度の断熱効果を得ることに成功した。
結果的に、その非常に細い断熱された空間のお陰で、何とか寝付くことができた。

絶望に打ちひしがれること約5時間。

途中何度も寒さのあまり目が覚めながら、やっとの思いで計2~3時間の睡眠を経て、深夜0時を迎えたのであった。

きれい

凍えるような寒さの中目が覚めて、いよいよ星空を求めて動く時が来た。

雲一つなかった空はどんな光景を見せてくれるのか…って、テントを出て早速、月が沈んだ夜空には肉眼でも余裕で天の川が見えるほどの光景が広がっていた。

素晴らしすぎる…。
大急ぎで三脚とカメラを手に、テントサイト全体が見渡せる涸沢ヒュッテのデッキへ急ぐ。

ここで撮れたのがこの写真だ。

▲1時半頃、はくちょう座のデネブが峰に沈もうとしている場面。
天地にそれぞれ、星々と天の川が輝く。
これぞ涸沢カールの星空。

▲いったん、体を動かして温める目的も兼ねて周辺を歩いたところ、数あるテントの中でもひときわ異彩を放つ、ハイセンスなハロウィン仕様のテントを見つけた。

オートキャンプならいざ知らず、登山にもデコレーションを取り入れるあたり、持ち主に上級者の余裕があることを感じさせる。

▲先ほどの天の川の写真から1時間後、2時半頃の夜空。カシオペア座が画角にしっかり入ってきた頃。こんな夜中でもやはり人の往来は絶えず、引き続き天地に星々と天の川が広がる。

結局、手がかじかみ、体の芯から冷えるような寒さの中で、2時間半も写真撮影に熱中してしまった。

代償として、行動食として持ってきたカロリーメイトがどんどん減っていく。
普段カロリーメイトなんてまったく食べないのに、体が欲しているってのはこういうことをいうんだろうな、もう本当に食べたくて仕方がなくなる。

1本100 kcalのカロリーメイト。
やはり人間は恒温動物、この寒さの中で体温を維持するのは並大抵の消費カロリーではない模様。
薪もすぐに燃えてしまうじゃないですか。そんな風に、暖炉に次々と新しい薪を投入するかのごとく、どんどんカロリーメイトを追加しないと体が持たないと直感的に感じた。

そして2時半。
いよいよ再び眠ることにした。

あのシンシンと冷える、にっくき石…。

二度目の就寝でも同様に、ザック等をマット代わりに使用した。
それでも、30分おきに目が覚める極限状態は変わらなかった。
ただ、目覚まし不要でシャッターチャンスを待てる安心感こそあった(死)

そうして待った5時40分頃の山の光景。
朝日が峰の上方だけを照らし、桃色の輝きを放つ素晴らしい光景もまた、涸沢カールの魅力のひとつ。

そして、それからさらに約3時間。
徐々に明るくなる中、テント撤収、朝食等を間に挟みつつ写真を撮り続け、いよいよサイト全体が朝日に照らされる待ちに待った瞬間がやってきた。
その写真がこれだ。

最後にこれが撮りたかった。

これで満足し、午前8時43分、いよいよ下山を開始した。

いたい

今回の登山での失敗は2つ。

1つはテントのインナーマットを省略したこと。
これは本当に致命的なミスだったが、シャッターチャンスを逃さない、天然の目覚ましとして機能した点に限っていえば怪我の功名ともいえる。

ただもう1つは致命的中の致命的、合わないトレッキングシューズで来てしまったのだ。
ブカブカなシューズで、足全体をキッチリと固定している感はまったくなく、容易に靴ズレを引き起こした。

行きの時点でかなりまずいことになっており、帰りは15 km、高低差800 mの道程を、足の指、指の付け根、かかと等左右合わせて10箇所以上の豆ができた状態で下らなければならなかった
当たり前のことではあるが、普通のスポーツは怪我をしたらそこでプレー中断が可能だが、登山はトラブった場合も必ず自力で下山する必要がある。

それはもう本当に地獄だった。
一歩踏みしめるたび、足の裏を熱々になった鉄板につけるような激痛に襲われた。

もう本当に地獄以外の何物でもなく、涸沢~横尾間は渋滞によりストレスも溜まった。
結局横尾到着は11:10。

ただ、それでも横尾~上高地間は行きと同じく、もう気力だけで誰よりも速く歩いた。
帰りについても、結局誰にも抜かれることはなく、逆に抜いた人の数は数知れず。

命からがら生還した時の時刻は13:29。
途中25分の昼食休憩をした以外は超高速で歩きづめ。
横尾~上高地間の正味の歩行時間が2時間切り、それも足裏におびただしい数の豆ができた極限状態でというのは、なかなかのタイム。

ただ、もうこれに懲りて、二度とこんな失敗は繰り返すまい。

そしてもう一度言おう、涸沢カールは最高だった!!!!!

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